2020-10-27 壁 あの人は言った 「すぐ楽にしてあげるから」 でも僕は楽になれなかった 嫌いだった過去はもう忘れた 死にたいとも思わなくなった 辛い現実を受け入れることもやめた ただ生きている実感だけが 幸せだったのかもしれない 多分あの人はこういうだろう 考えすぎだって 最期まで病気のことは隠してた いつだって見守っていてくれてたのに 僕は何もしてあげられなかった でももうすぐ 会いに行けるかもしれません あなたにもう一度会えるなら 今度は笑顔で別れたいです